今、保健室でおきていることと養護教員部

1. いま保健室で起きていること(保健室をめぐる課題)

  • 「からだ」だけでなく「こころ」のSOSが急増 ケガや急病だけでなく、メンタルヘルスの不調、不登校の悩み、発達上のサポートが必要な生徒、家庭環境や経済的な苦しみを抱えた生徒など、来室する理由はとても複雑・多様化しています。
  • 「安心して使えない保健室」がある問題 全日制・定時制・通信制で同じ保健室を共用していて遠かったり、1教室に満たない狭い保健室だったりと、「体調が悪いのに気軽に駆け込めない」という学校が少なくありませんでした。また、猛暑の中での熱中症対応やアレルギー・医療的ケアへの対応など、保健室に求められる役割は年々大きくなっています。
  • 事務作業や消毒作業の重圧 「学校等欠席者・感染症情報システム」への毎日の入力作業や、日本スポーツ振興センターの申請手続き、膨大な健康診断器具の消毒作業など、パソコン仕事や裏方作業に追われ、本来の「子どもとじっくり向き合う時間」が奪われがちです。

2. 養護教諭が置かれているリアルな立場

  • 「校内に自分1人だけ」という孤立感 多くの学校で養護教諭は「1人配置」です。急な救急対応や重い相談があっても、その場で瞬時に判断しなければならないプレッシャーを1人で抱え込みがちです。生徒数が801名以上の大規模校でも複数配置(2人配置)へのハードルが高く、常務・非常勤講師で補われるケースも目立ちます。
  • 昼休みもとれず、倒れる一歩手前の多忙さ 「ひっきりなしに生徒がやってきて、気がついたらお昼ご飯を食べる暇もなかった…」という日も日常茶飯事です。アンケート調査では、繁忙期に過労死ライン(月100時間超相当)に達する残業をしている実態も浮き彫りになりました。
  • お休みや研修に行きにくい 自分が休むと保健室が空いてしまうため、「体調が悪くても休めない」「研修に行きたくても留守にできない」という気兼ねが常にあります。また、妊娠しても「学校の規模」や「複数配置校だから」という理由で労働軽減制度が使えず、無理をして体調を崩してしまう悔しい事例もありました。

3. 養護教員部(組合)のあったかい取り組みとエピソード

① エピソード:曜日ごとに保健室が変わる!? 共用保健室の解消運動

かつて朱雀高校では、全日制・定時制・通信制の3課程で2つの保健室を共用しており、定時制の生徒は曜日によって使う保健室を確認しなければならないという大変な状態でした。 養護教員部が現場のアンケートで「いつでも安心して駆け込める保健室が必要だ」と声を集め、府教委へ強く訴えた結果、当局から「既存施設の整備・改善」の回答を引き出し、桃山高校などでも独立した専用保健室の設置を実現させました。

② エピソード:「妊娠しても安心して働きたい!」制度の改善

お腹が大きくても1人で救急対応や重い資材運搬をこなさなければならない状況を変えようと、妊娠中の労働軽減(講師配置)の条件緩和を粘り強く要求してきました。 対象生徒数の条件緩和が進んだ際には「13年ぶりに制度を活用できた!」という喜びの声が上がりました。さらに2018年からは年間を通した「時期制限の撤廃」も勝ち取り、安心して子どもを産み育てられる環境へと一歩前進させました。

③ エピソード:1人にさせない!「親切お世話活動」と一泊学習会

「新しく入った仲間や若手を1人にしない」を合言葉に、先輩たちの知恵が詰まったパンフレット『養護教諭の仕事って? 今一度、みつめてみませんか』を一人ひとりに手渡しながら対話する「親切お世話活動」を続けています。 また、宿坊に泊まってアロマやハイキングで身体をほぐす「一泊学習会」など、日頃の愚痴や悩みを安心して話し合い、心も体もほっとリフレッシュできる温かい横のつながりをつくっています。

④ 健診・消毒作業の負担軽減と安全対策

健康診断のあとの膨大な器具消毒作業について、「現場に負担を押しつけず公費で対策を!」と求め、使い捨て(ディスポ)器具の導入や消毒作業の業者委託・予算化などを一つひとつ実現させてきました。

※この文章は府高議案書やニュースなどをもとに、本サイトの責任でまとめました。

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