労安活動のとりくみ

京都府高教組(府高)における労働安全衛生委員会(総括安全衛生委員会) および 各校の衛生委員会の取り組みは、教職員の命と健康を守り、快適な職場環境をつくるための重要な軸として発展してきました[1][2]。その主な内容を以下の4つの側面からまとめます。


1. 労働安全衛生体制の確立と責任体制の明確化

  • 「規程」改定と総括安全衛生管理者の明記:2002年に「京都府立学校職員安全衛生管理規程」が発足し全校に衛生委員会が設置されました[3]。府高は労使合意に基づく「労安体制確立にあたっての6項目合意」を堅持しながら運動を進め、2017年には規程改定を実現させました[2]。これにより、教育次長が「総括安全衛生管理者」に指定されて責任体制が明確化されたほか、校長の責務に「超勤対策」や「メンタル対策」が明記されました。
  • 教職員課の協議参画:労働条件に直接関わる教職員課を「総括安全衛生委員会」に参加・オブザーバー出席させ、現場の過勤・健康問題を直接議論する体制を整えてきました。

2. 各校「衛生委員会」における職場改善と工夫

  • 月1回開催の定例化と開催率の向上:法令に基づく月1回以上の開催徹底に向け、各校で年度当初からの日程調整や行事予定化を工夫し、かつて3〜4回にとどまっていた平均開催数を年7〜8回以上へと大幅に引き上げました。
  • 労働者委員(6号委員)の民主的選出:管理職の指名ではなく、全教職員集会や選挙等を通じて教職員(過半数)の合意で労働者代表を選出する手続きを徹底し、未組合員や青年教職員の参画・協同も広げてきました。
  • 「見える労安活動」と教職員の声の集約:
    • 職場で声を拾い上げるための「職場アンケートBox(目安箱)」や「カナリヤの声」「イエローカード」の設置。
    • 委員会開催後の「衛生委員会ニュース」発行や議事録公開を通じた全校への情報周知。
    • 校内巡視活動による危険箇所の点検と改善要求。
  • 職場環境改善とリフレッシュ企画:多忙な職場のコミュニケーション改善やストレス軽減のため、衛生委員会主催によるアロマテラピー、ハーブティー体験、ヨガ教室、落語会、スポーツ交流などユニークな企画が各校で取り組まれました。

3. 長時間労働是正・メンタルヘルス・健康障害防止への対応

  • 産業医(健康管理医)の配置と機能強化:府高の粘り強い要求により、2013年1月からすべての府立学校へ「産業医」が配置されました。産業医による月1回の職場巡視や定期健診後の事後指導、衛生委員会への出席を要請してきました。
  • 勤務時間計測データの分析と36協定の活用:PCログオン/ログオフ記録やICカード等による客観的な勤務時間計測データ、出退勤アンケートなどを校内衛生委員会で分析し、長時間労働の是正や「ノー残業デー」の導入、部活動の休日休養日設定などを管理職へ提案・追及しました。
  • メンタルヘルス対策と復帰支援:
    • 休職から復帰する際の「ならし勤務」(所属校での段階的業務調整)の制度化や、講師配置をともなう「リハビリ勤務(復帰後軽減措置)」の期間拡充(3ヶ月から4ヶ月へ)を実現させました。
    • ストレスチェック制度の導入に伴い、単なるセルフチェックにとどめず、集団分析結果を職場環境改善に生かす議論を衛生委員会で展開しました。
  • 腰痛・危険作業の安全対策:厚生労働省の「腰痛予防対策指針」改定を受け、特別支援学校(養護学校)での移動式リフトなどの介護用具導入・増設を実現したほか、2メートル以上の高所作業(エアコン清掃等)を教職員や生徒に行わせず業者委託とする安全基準を徹底させました。

4. 府高本部・労安対策委員会のサポートと交流活動

  • 学習会と手引きの発行:『教職員の労安活動(ハンドブック)』の作成・改定を行い、すぐに使えるアンケート例や規程例を全校の労働者委員へ普及しました。また、「労安担当者学習交流会」や「労安学校」を定期開催して実務的な知識を深めました。
  • 「メンタルヘルス研究会」の結成:産業カウンセラー等を招いた連続講座(グループワークや「季節のスウィーツ」を交えた和やかな学びの場)や個別の職場メンタル相談会を開催し、当事者や職場を孤立させないサポート体制を構築しました。

※この内容は定期大会議案書やニュースなどをもとに、本サイトの責任でまとめました。

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